まぶたが下がるのは年のせい?放っておいて良いのか?

こんにちは。こずえクリニック院長の服部です。

仕事柄、テレビや街中で眼瞼下垂の方をお見かけすると、ついつい「眼瞼下垂があるなぁ・・・頭痛・肩こりないかな?噛みしめてないかな?」と勝手に心配してしまいます。

年を取ったらまぶたはたるんでくるもの、と皆さん思っていますよね。

「年のせいなので仕方がない」と思っておられる方も多いかもしれません。

確かに年を取るとまぶたの皮膚はたるんでまつげに覆い被さるように下がってきて、視野が狭くなったりします。

まぶたが下がってくると、そのままでは見にくいので、おでこの筋肉(前頭筋)を収縮させて眉毛を持ち上げて視野を保つようになります。

前頭筋は頭の後ろ側の後頭筋にもつながっていて、まぶたの下がりがひどくなると後頭筋も収縮し、今度は顎も上がってきます。

常に前頭筋が収縮していると、頭を締め付けられるような緊張型頭痛の症状が出たり、後頭筋の収縮で首こり・肩こりの症状が出たりします。悪化すれば腰痛にもつながります。

また、まぶたを持ち上げるために、まぶたを上げる筋肉(上眼瞼挙筋)が一生懸命に収縮する結果、常に交感神経が緊張した状態にもなります。

さらに、まぶたを上げるために、無意識のうちに歯をぐっと噛みしめてしまい、眼瞼下垂が顎関節症を引き起こしてしまうこともあります。

・・・まぶたを上げるために噛みしめる?

ここは少し複雑な話になるので詳細は割愛しますが、歯を噛みしめることでまぶたを上げるサポートをしているのです。

                                  

眼瞼下垂があるかどうかをチェックする方法があります。眉毛の上に人差し指を眉毛と並行に置いた状態で目を開けてみてください。

眉毛が動くことなく目が開けられますか?

開けられれば大丈夫です。

もし、目を開けようとすると眉毛が上に持ち上がる場合、眼瞼下垂がある可能性があります。

また、口を開けたままで目を見開くことができますか?

眼瞼下垂があって、知らず知らずのうちに歯を噛みしめている人は、口を開けたままの状態では目が開きにくいかもしれません。

まぶたが下がると、視野の狭窄ばかりでなく、頭痛・肩こり・腰痛、顎関節症や交感神経の過緊張からくる自律神経失調症など、様々な症状が引き起こされるのです。

放っておいては・・・良くないですよね。

ついでに言いますと、「年のせい」とも言い切れません。

いろいろな誘因で、30代くらいから眼瞼下垂の症状が出る方もいらっしゃいますので。

「まぶたがたるんで下がってきた」「視野が狭い」「眼瞼下垂かも・・・」

そのような場合はどうぞご相談ください。診察の上、治療法などについてご説明させていただきます。

当院では保険適応となる場合の眼瞼下垂手術のみ行っております。

目力アップなどの美容目的での手術は行っておりませんのでご了承ください。