シミ治療は何がいい?

当院の美容のご相談で一番多いのはやはり『シミ』です。

「シミが・・・。他にもいろいろ気になることはあるんですが、一番はやっぱりシミ・・・。」

とおっしゃる方が多いです。

某大手美容クリニックのCMで『シミ取りレーザー○○○○円 保険適応外となります』というフレーズ、耳にしたことありませんか?

こういったCMの影響などもあり、「レーザー当てればシミは取れる」とお考えの方が多いのではないでしょうか。

確かに、レーザーでシミの原因になっているメラニン色素を破壊することはできます。

ですが、レーザーを当ててすぐにシミがきれいになくなるわけではありません。

メラニン色素が破壊されて一旦シミが『取れ』ても、その後に『炎症後色素沈着』が起きる可能性があるのです。

これはシミのレーザー治療を行う者にとっては常識。

ですが、シミ治療を受けられる患者様は、あまりご存じないことが多いようです。

この炎症後色素沈着、結構厄介で、レーザー治療後はスキンケアを含めたアフターケアがとても重要になります(本当は治療前からのスキンケアが大切です)。

昨年の美容外科学会でもシミ治療に関するシンポジウムがあり、

その分野で高名な先生方が

「シミ治療は難しい。」

「これだけ長年レーザーによるシミ治療が行われていてもなお、シミ治療に関するシンポジウムが開かれていることこそが、シミ治療の難しさを物語っている。」

とおっしゃっていたのが印象に残っています。

『シミ取りレーザー』は結構繊細な治療なのです。

                                    

私がもし自分でシミ治療を受けるとしたら、いわゆるシミ取りレーザーではなく、まずはリジュライト(光治療)かリッシュブラン(トレチノイン療法)を選びます。

どちらの治療も、シミだけではなく、小じわ・毛穴・キメ・ハリなど、肌の老化症状すべてに働きかける、総合的な肌の若返り治療です。

そういった治療と基本のスキンケアをしっかりやりつつ、それでも残ったシミにはレーザーを考えるかな・・・。

小じわも毛穴もハリも問題なく、気になっているのが本当にシミだけだったら、最初からシミ取りレーザーをやるかもしれませんが、

『他にもいろいろ気になることはあるんですが、とりあえずシミが・・・』だったら、

断然リジュライトかリッシュブランがお勧めです。

シミ1個消えるより、肌全体の質感・色むらが改善した方が、違いが目に見えます。

でももちろん、「とにかくこのシミにレーザー当てたい」というご希望にも応じますので、ご相談くださいませ。